2013/11/02

ほおがゆるむ

原作があまり好きだと、映画化されたときにがっかりする。「神様のカルテ」なんかまさにその通り、シリーズ全部読んだ?と聞きたくなるような設定変更もあった。しかもまだ続編つくるらしいけど、1作目であんなに設定いじったら、続編つくれないんじゃないのかしら。
だから、好きな原作の映画化はあまり観たくない。

「陽だまりの彼女」は、CMを見て初めて原作を読んだ。そして、CMで流れていたビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」(Wouldn't It Be Nice)に心ひかれた。観に行ったら、シアターは若い女子で満員になっていた。松潤効果?
そして、最後の方はあちこちから洟をすする音がしていた。小説は行間を読んで想像するけど、映画はそれが観る人にきちんと伝わるようにしないといけない。だから、原作とはもちろん違うところも多々あるけれど、見事に原作の世界が広がっていた。ファンタジーだけどリアル。

鼻歌を歌いながら朝食の用意をする。ひなたぼっこしながらお昼寝する。昼間の電車に揺られる。買い物をする。昨日のことを思い出してにやにやする。好きな歌を聴いてノリノリになる。なんとなく仕事を楽しんでいる。何気なく散歩する。
映画に出てくる、日常生活のあらゆる場面を観ながら、頬が緩んだ。
なんとなく幸せになる映画だった。日常生活は、やっぱり大事だ。
私も明日あたり、「素敵じゃないか」を歌い出しているかもしれない。



昨日、算数でかけ算の「倍」の学習をした。
案の定「倍返しだ!」と子どもがわめくので、倍返しとはどういうことかをわかるように、もちろん算数の概念を踏まえつつ、丁寧に説明した。
1時間が終わったときにわめく子がいなかったので、どうやら意味は伝わったようだ。

テープ図で学習を進めていたが、最後に
「この3cmのテープの分だけ、友だちが自分に嫌なことをしたとしよう。
そしたら、同じだけの嫌なことを2つ分全部、相手にするということです。
それが倍返しです」

子どもはしーんとしていた。

「1億倍はー?」(低学年では億は扱わないので、イメージはたぶん持てていない)
「相手に1回つねられたら、その相手を1億回つねること」
さすがに子どももどん引き。
こんなに小さい子たちでさえ、あの言葉を意味も分からず使っているけれど、子どもの身の丈にあったように説明してみると、なんだかぞっとする。
ただ、「あめを2こあげて、お礼に4こもらうことも倍返し」というと、子どもは嬉しそうにしていた。

あめのような倍返しが世の中にたくさんあればいいなと思う。ほんわか、頬が緩むような。

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