2014/03/01

純粋

 昨日は音楽の出張。近くの学校で、業界では有名な作曲家さんが歌唱指導をしておられるのを参観させてもらった。毎年恒例になりつつある研修会だ。「お前、まだ音楽の研修行くの?」と嫌みを言われつつ、昼過ぎに学校を出た。

 遅れていったので、「あちゃー」と思いながら部屋に入ると、ものすごくきれいな合唱が聞こえてきた。本当に、聞いただけで泣きそうになった。
 子どもたちや地域が抱えている課題が大きく、大変さでは県内でも群を抜いている学校。正直、先生はどう向き合われるんだろうと思っていたけど、誰もしゃべったりふざけたりせず、どの子も本当に一生懸命歌っていた。1時間の授業の中で、子どもの歌声がどんどん変わっていくのがよく分かる。参観者の中にも泣いている人がいたけど、子どもの中にも泣いている子がいた。泣きながら歌っていた。

 大変な中にあっても、子どもはすごい力を持っている。ということを、昨日の研修でも夜の懇親会でも、100回ぐらいみんなでしゃべっていた。講師の先生も、「曲だけ書いてりゃいいのかもしれないけど、こうやって子どもの瞳を見るとね、やっぱりよかったなあと思うんですよね」とニコニコしゃべっておられた。
 
 

 
 県大会の後、もうしばらく音楽の仕事は嫌だと思っていた。仕事そのものも淡々としていて、子どもといるときに心が動くことはあっても、あとは平坦で「無」という感じだった。音楽関係の大人とのやりとりが本当にしんどかったのだと思う。ここ何年も、音楽のことでよかったこともあれば、心底腹立たしいことも山のようにあった。外部でも内部でも。
 
 

 だけど、昨日の場面を見て、これじゃあいかんなと思い直した。
 
 研修は、その「子どもの秘めている力を見極める目を養う」ために、そして共感できる人と一緒に学ぶために行くんだと思っている。結果そうなったとしても、決して教えるスキルを学ぶためではない。顔を売るためでもない。偉い人とつながってることをやたらアピールするためでもない。他の教科にはない世界だと思うけど、音楽の研修に行くと、本当にこういう人が結構いる。
 せっかくいらないしがらみから解放されたのだから、もっと純粋で素直な気持ちで、行けたらいいな。他のモノでなく、一番大切にすべきものを見つめながら、やっぱり音楽教育もずっとやっていきたいと改めて思った1日だった。


 懇親会はかなり盛り上がり、3次会までおつきあいした。2次会の夜景がきれいなバーで、美しいブルーのカクテル(私はノンアルコールだったけど)を頂きながら、講師の先生のレクチャーのもと、チークドラムの練習をさせられていた。音楽の世界は意外に体育会系。そんなノリが嫌いではない。 
 
  

2 件のコメント:

  1. 3次会までごくろうさまでした。音楽は子どもを変えますよ。特に荒れている学校では力を発揮します。結果が見え始めるまでがシンドイですけど。

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  2. 講師の先生がおっしゃってましたが、最近は合唱指導に呼ばれても、まずその場が成立せず、向く方向がバラバラという学校も出てきているそうです。まだ講師の方を向いている状況なら、絶対見込みがあると力説されてました。今の職場にあと何年いられるかわかりませんが、音楽の力が働くような場面があってほしいなと思います。

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