2014/06/22

同じ空間で

 オーケストラの演奏会を聴きに行った。正直に言うと、久しぶりに最後まで一度も寝ずに聴けた。

 後で、長いソロがあったオーボエ奏者の方とお話しさせて頂いた。
 「ソロめっちゃよかったです。聴けてよかったです」
 「いやいや。もうねえ、無心で吹きましたわ」
 弦楽器と違い、管打楽器は要所要所に出番がある。無心というのはすごく納得。ソロが近づくと本当に頭が真っ白になるのだ。なんせ、自分の代わりに頼れる人はいないのだから。

 CDではいくらでもプロの演奏が聴けるけれど、それでもやっぱり生の演奏が一番だと思う。同じ演奏は二度とできない。録音で再現したところで、やっぱり生には勝てない。同じ空間で、全身で音楽を味わわせてもらった。
 演奏会に間に合うかどうか心配だったけど、道中もなんとか守られた。


 「今度打楽器で出ない?」
 と素敵な社交辞令を頂いた。次にやるのはバルトークの「管弦楽のための協奏曲」だそうだ。とにかく全員で演奏する部分が少なく、「管弦楽のための」なので、全ての楽器がソリストとなる。難度がとても高い。ちょっとやってみようかな、ぐらいでは太刀打ちできない。マニアが好む曲目だ。
 「いやー、バルトークですかー。すごいですね、さすがですねー」
 と返事して帰ってきた。


 実は学生時代に「管弦楽のための協奏曲」をやったことがある。もちろん自分にもシンバルのソロがあって、練習では最後までどうやってもうまくはまらず、オケの冷たい視線を浴びた覚えがある。その年の打楽器パートの女子は私ひとりだし、なんとなく弱っちい印象。「どこのどいつやねん」と言われそうで、いつもびくびくしていたなあ。本番はばっちり当てたけど。
 そして、実はうちの相棒と初めて一緒に演奏した曲でもある。当時は同じ空間にいながらお互いのことを全く知らなかったので、どんなふうに、どんな音を奏でていたか記憶にない。単に同じ空間にいるだけだったら意味がないんだな。

 今やったらどんなふうになるんだろう。相棒は今も現役だけど、私は確実に腕が落ちている。うーん、やってみたいようなみたくないような。

2 件のコメント:

  1. 相棒、格好良かったね。これからも現役をずっと続けて欲しいです。何というかオーケストラの音圧や響きは他の何にもかえられません。これを一度味わってしまうとやめられまへんなあという感じですね。

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  2. 座った席が反対サイドだったので、ついつい他のところばっかり見てました(笑)が、そこそこいい感じやったでしょ?
    私も細々と演奏活動を続けていますが、オーケストラはやっぱり特別です。第九など、何百人という単位でひとつの音楽を作りますから…。できれば一生やっていきたいです。打楽器はどうしても筋力の衰えがつらいとこですが。

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